ダイラタンシーはテストに出ます

参謀とかブレインとか言われる人が好きな人がだらだらしゃべっています。

NEWSと変身アイテム

アイドルというものは和訳すると「偶像」という意味ですが、まさしくその通りだと思っていて。我々が見る「アイドル」の彼らはその「中の人」が作る偶像であると私は思います。そして彼らが作り上げるその「偶像」を我々ファンは受け取り、それを消費している。そのような構図がアイドルとファンの間にはあるのではないでしょうか。経済の話というよりただの主観ですが。

 
 
 
話は大きく変わりますが、日曜朝のテレビ朝日系列の7:30~8:30のことを「スーパーヒーロータイム」と言います。その時間は特撮ヒーローのスーパー戦隊シリーズ仮面ライダーシリーズが放送されています。そしてその2番組の後には「おジャ魔女どれみ」「ふたりはプリキュア」などの女の子向けのアニメが放送されています。ジャニヲタの皆さんも幼い頃、この時間のヒーロー・ヒロインにわくわくした人も多いのではないでしょうか。少なくとも私はとてもわくわくした人間の一人です。
 
作品の中で描かれる彼らは多少、ぶっ飛んではいますが勉強や恋愛に悩むごく普通の人間です。ですが変身アイテムを使うことで「普通の人間」から「ヒーロー・ヒロイン」という選ばれし者に変身します。
その時に使われる仮面ライダーの変身ベルト。おジャ魔女どれみのポロン*1
彼らが使うそれらの変身グッズのように彼らにも「中の人」が「アイドル」になるための魔法のアイテムがあるのではないか。そのアイテムはきっと人それぞれ異なるでしょう。そう考えたらちょっと楽しくなってきて。そしてNEWSの4人はどんなアイテムを持っているんだろうって考えたら意外と長くなったのでまとめてみました。
基本はTwitterで独りでだらだらと話していたことをまとめているだけです。しがない小娘の独り言なのでフワッと読んでいただけたら幸いです。
 
 
 

増田さん:色鮮やかなパステルカラーのベール

この「アイドルは変身アイテムを持ってるんじゃないか説」を考えるようになったのは「増田さんとSMAPの香取さんって似てるなぁ」と思ったところからです。共通点として香取さんも増田さんどちらも「慎吾ちゃん」「まっすー」というハッキリとしたキャラクターがあります。そのキャラクターはアンパンマンドラえもんなどの国民的キャラクター並みにわかりやすく、世間の皆さんに愛されているいわば「万人受け」しやすいものです。
 
けれど実際の彼らはそうなのか、その答えは否です。
 
以前、スマスマで香取さんがご自身のことを「芸能界が作り上げたパーフェクトビジネスアイドル」と言い表していて。まさしくこれは「慎吾ちゃん」という着ぐるみの中の人の本音が少し入った「慎吾ちゃん」の言葉です。この台詞は長年「慎吾ちゃん」としてお茶の間に愛されていた彼が38歳というアイドルの世界ではベテランの域に入っているからこそ言える台詞だと思っています。とても深い闇を感じる台詞ですが私はこの台詞が大好きです。
 
話がずれましたが増田さんの話に戻します。
そして増田さんは香取さんと同じように「まっすー」というキャラクターを持っています。そのキャラクターはたとえプライベートの写真でもヒゲを見せることなく、雑誌の直筆メッセージではわざと丸文字で書くなどという増田さんの意識的につくられたものです。そのキャラクターは完全に「増田貴久」というプロデューサーが作り上げた一つの作品です。
そのまっすーというアイドルになるために増田さんが使う魔法のアイテムはベールです。それも不透明で中身が見えることが一切ないカラフルなパステルカラーのベール。
このベールによって増田さんは「増田貴久」という中の人をすっぽりと覆い、「まっすー」という偶像を見せることができます。このベールは不透明ですからいくら目を凝らしても中の人が見えることは決してありません。
またそのベールはカラフルでただそこに存在するだけで景色が一気に変わります。まさにまっすーが微笑むだけで「幸せ」になるあの瞬間のように。
 
まっすーを見ているだけで世界はハッピー!!もうLUSHの入浴剤を入れたお風呂並みにカラフル!!
 
ファンが増田さんを見てそう感じられるのはやはり増田貴久という中の人兼プロデューサーが作り上げてきた「まっすー」像がゆるぎないものになっているからでしょう。
 
そしてそのベールには差し色として黒が用いられています。パステルカラーという甘いマシュマロやわたあめのようなふわふわで可愛らしい色合いの中にある黒。この黒によってそのベールは一気に引き締まった印象を受けます。この差し色は通称「黒増」と呼ばれるものです。このポイントで入れられる「黒増」とメインのパステルカラーの「白増」とのギャップに私達ファンはやられてしまうのではないでしょうか。そしてその色合いやバランスも中の人の計算によるものではないかと私は考えています。
 
そしてそのベールは増田さんがまっすーというキャラクターでい続ける限り外されることのないものであり、他人に触れられることすら嫌がるでしょう。なぜなら増田さんが見てほしいものは「まっすー」という作品であり、「中の人:増田貴久」ではないからです。作品というものは鑑賞するものであり、分解するものではありません。*2そのような変身前の自身ではなくアイドルという変身後の作品に注目してもらうという点においては手越さんよりも増田さんの方がエンターテイナーらしいなと。後で書きますが、増田さんと手越さんではまったく変身方法が違うので比べることではないのですが。
 
そしてそのベールはアイドルでいるためにわざと被ったものです。それはきっとプロデューサーの増田さんの中には確固たる「アイドル像」があるからです。そしてそのアイドル像に自身が近づくために増田さんはベールという自身をすっぽりと覆ってしまうものを変身アイテムとして選んだのだと思います。
 
 
 

小山さん:目元だけ隠されている仮面

小山さんが「アイドル:小山慶一郎」として私達に見せるのはほぼほぼ生身の「素の小山慶一郎」です。
NEWSのことが大好きで大好きで仕方がない姿。増田さんの「白増」から「黒増」に変わる瞬間をスマートに演出する姿。加藤さんをでれっでれに甘やかして照れる姿を楽しむ姿。暴走する手越さんを笑顔かつ容赦なく切り捨てる姿。
それらの姿が「素」であることが分かるのはその中の人がただ一人の青年として生活しているプライベートでの酔っ払うとグループやメンバーの良さを友人に語りだしてしまうというエピソードから伺えます。これらは中の人の小山さんの人柄があるからこそ出てくる姿です。

 
こうして考えると小山さんは変身後の姿も変身前の姿もあまり変わらない気がします。なのになぜ仮面を被っていると言うのか。それは小山さんが「社交性のおばけ」だからです。
初対面の方にもガンガン話していけるあのハートの強さ。相手の話を引き出していくあの話術。小山さんのハイスペックすぎる社交性は人見知りの私にとって「尊敬」としか言い表せません。
この社交性というアイテムは小山さんの強い武器です。そしてその武器は小山さんのキャスターという仕事にも大いに生かされています。そしてそのキャスターとしての仕事ぶりを見ても分かるように社交性という武器があればおのずと話のテーマは相手のことになります。また逆に自分側に話が振られても小山さんの場合はご自身が「自分のことよりもグループやメンバーの話ばかりをしてしまう」と仰っているようにメンバーという第三者か自分のグループという1.5人称の「自分でありながら自分ではない」ものについて話すことが多くなります。
つまり、話の中で「小山慶一郎」という一人の中の人がテーマとなる可能性は少なくなります。よって、自分から進んで相手に接することで小山さん自身のパーソナルスペースに相手が踏み込むというシチュエーションは減ります。
 
なぜ小山さんはパーソナルスペースに他人を入れないのか。それは小山さんが「アイドル」という職業であるからこそではないでしょうか。
小山慶一郎」がアイドルであるために素の小山慶一郎の大事なところには触れて欲しくない。それはヒーローが変身後の姿を大切な人に見られたくない感情と似ている気がします。自分が自分であるためにヒーローというフィルターを通して自分を見てほしくないように。逆に小山さんはアイドルの姿を「小山くんにはこういう面もあるんだ…」というフィルターを通して見て欲しくないのではないのでしょうか。
 
そしてそのこういう面というものは「中の人:小山慶一郎」が「アイドル:小山慶一郎」としているために必要な核となるものです。小山慶一郎小山慶一郎であるためにその核は必要なものではあるけれどそれは人には見せるものではない。だからその核を隠すために仮面を被っているのです。小山さんがこの仮面を被ったのは意識的なものなのか無意識なものなのかはわかりません。けれど小山さんのこういう部分は増田さんと似ているなぁと思います。見せたくないものは徹底的に見せない。
社交性という武器で相手を自分のペースに持ち込むことで自分の大事な部分を見られないようにする。まさに「攻撃は最大の防御」です。それがたとえほとんど関わったことのない人でもです。そうして大事な部分は決して周りに見せない。だからこそ小山さんは「社交性のおばけ」となるのです。
 
ここまで社交性と仮面の話をしてきましたが、一概に「社交性=仮面」とは言えません。ですがその仮面の一部が社交性であることは確かです。
 
時々見せる小山さんの闇。高校の友達は一人しかいないとか舞台明けの打ち上げはできれば行きたくないとかリア充の固まりのような小山さんのそのような一面を知るとその仮面は強固なものだなと思うのです。その仮面はきっと表舞台では外すことはないのでしょう。
 

手越さん:ON/OFFの切り替えがあるスポットライト

手越さんはスポットライトです。手越さんだけアイテムじゃなくて大きな装置になってしまったのはこれ以外に思いつかなかったからです。もっと手越さんに当てはまるものがあったら教えてください。
 
ステージの上でスポットライトにあたる手越さんはキラキラ輝いていてとても眩しいです。輝く手越さんは眩しくてでもいつまでも見ていたくなるようなそんな印象を受けます。その姿はまさにザ・アイドルというもので私達ファンの期待を裏切りません。
いつの時にか手越さんは自分が皆の光になりたいを仰っていましたが手越さんがステージ上で見せる笑顔は本当に輝いていて私達の光になっていると思っています。羽が髪の毛についている時は本当に自分と同じ人間とは思えない。というか羽が生えても違和感のない人なんてなかなかいないと思います。さすが手越さんとしか言いようがないですね。
 
そんな彼の立つきらびやかなステージの裏側は鉄骨でできた武骨なものです。そしてそのステージに立つまでには血のにじむような練習や何度も何度も繰り返されるリハーサルや話し合いがあります。
しかし実際、その過酷な裏側はスポットライトが輝きステージを照らす間はスポットライトの眩しさで客席からは見ることができません。ではスポットライトをOFFにした時にその空間が真っ暗になるかと言われるとそうではありません。非常灯などの明かりによってほんのわずかに光がステージ上に差し込みます。その際、ほんのりとですがそのステージで何が起きているのかがが分かってしまいます。スポットライトは完全に裏側を隠しきれるわけではないのです。
ですが手越さんはそのことを分かってなおスポットライトを使います。
 
そこが増田さんとの大きな違いです。
増田さんは裏側を見られることを非常に嫌います。きっと増田さんならスポットライトを落とした時は必ず幕も閉めるでしょう。なぜなら舞台裏を見せることは増田さんの美学に反するからです。舞台裏を見せるのは美しくないことだと増田さんは認識しているからです。むしろ裏側なんてものは存在しないぐらいの勢い。
ですが手越さんは裏側を見られることを許容しています。それはファンが裏側を見たいことを知っているからでしょう。その少し見えている素の「手越祐也」も私達へのサービスとして見せてくれています。その裏側があってこそのステージだから。その裏側が無いとこのステージという表側が存在しないから。「ファンのためなら何でもやる」という彼らしい姿だと思います。
ではどちらの方法がプロとして正しいか。きっとそれはどちらも正解なのです。言ってしまえばどちらもエンターテイナーとしてプロなのです。そして手越さんはそこにもう一工夫をします。
 
「全部は見せないけどね(はぁと)」
 
くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!小悪魔!!小悪魔!!なんて小悪魔なんだ!!でも好き!!そのちょっとだけ感、好き!!ちょっとだけ見せてくれるそのサービス精神大好き!!
 
また、手越さんはこの表と裏を使うさじ加減がプロだと思います。全てを見せるとそのステージでかけた魔法のタネがわかってしまって萎えてしまう。しかし、ファンは裏側の自身の姿を望んでいる。ではどうすればいいのか。そこで出した答えが先述の台詞です。その時に使うバランス感覚がいいのではないでしょうか。全てではなく一部見せることでファンの要望にも応えるこのパーフェクトさ。
 
こうして我々はまんまと手越祐也というガムシロップといちごシロップを足して炭酸水で割ったような甘くて爽やかな沼に溺れていってしまうのです。
 
ということで手越さんはこのスポットライトのON/OFFを駆使して「手越祐也」というアイドルに変身しているのではないかと考えます。
 
 

加藤さん:さまざまな種類の眼鏡

あるインタビューか何かで加藤さんが「アイドルという色眼鏡でみられることもある」と仰っていて。私は色眼鏡が裸眼では見ることができない別の美しい世界を映してくれたらそれはもう素晴らしいただの眼鏡になるのではないかと思っています。そういう意味を含めつつの眼鏡をチョイスしました。
 
その眼鏡は他の三人とは違って我々受け手側に着けられるものです。そしてその眼鏡は一つではなく3D映画を見る時にかけるあの赤と青の眼鏡だったりハート型のサングラスであったり様々な種類があります。その眼鏡はきっと「NEWSのシゲ」「小説家・加藤シゲアキ」「サブカル野郎の加藤くん*3」というようにそれぞれ名前がつけてあって。
加藤さんはこれらの眼鏡を使い分けながら「加藤成亮」という一人の人間を映し出していきます。その結果、どれも「アイドル:加藤シゲアキ」なんだけれどどれも「28歳男性:加藤成亮」ではないという現象が起きます。
どの眼鏡を使うか、どの視点から見るかによって見える加藤さんが異なる。その違いは大きく、時には別人ではないかと錯覚してしまうほどです。
 
 
改めてもう一度考えてみてください。
 
読んだ人に「面白かった。でももう一度読まないとスッキリしない」と思わせるようなあそこまでしっかりとした小説を書く人が自身のラジオでマッドマックスについてあそこまで楽しそうに語る青年と同一人物だと思えます?東京ドームの5万5千人の前で薄ピンクのタキシードで「おやすみ」って囁いてくれるあのシゲちゃんと同一人物だと思えます?
 
同一人物なんですよ。
 
全て「加藤シゲアキ」なんです。全て「加藤シゲアキ」というただ1人のアイドルなんです。それでも「お前らに見せてる姿が全てだと思うなよ」って言われちゃうんですよ。どれだけ違う姿を持っているんだ。時や場所、状況によって見える姿が全然違う。その現象ってまるで眼鏡をかけることで見える世界が大きく変わるあの瞬間に似ています。
 
そしてその眼鏡は加藤さんがNEWSとしてアイドルとしてどうすればいいのかひたすらもがき続けて作られたものだと思います。特に「小説家」の眼鏡はそう思えます。加藤さんがNEWSという自分の居場所を残すために小説を書きあげたというエピソードはとても有名なものです。また、一見関係のなさそうに見える「サブカル野郎」の眼鏡は加藤さんの趣味がNEWSというグループのことを知ってもらうことに生かせるということに気付いてできたものだと思います。ただの「アイドル」という眼鏡だけでも十分変身できるのにその他の眼鏡を作っていったのは加藤さんが自分ができる全てをアイドルに注ごうという意思からでしょう。
 
そして加藤さんの凄い所はその眼鏡を余すところなく使っているという所です。そしてどの眼鏡も大切に保管されてしっかりと磨き上げている。その細やかさは非常に加藤さんらしいところです。ネガティブであるからこそ最大限の努力をする。不安であるからこそ今できることをする。人見知りは人に優しいと言いますがネガティブな人こそピンチに強い気がします。
 
きっとこの眼鏡の種類はこれから先どんどん増えていくことでしょう。そしてその眼鏡達で見る加藤さん自身も変わっていく。このことによって見える加藤さんは掛け算の要領でどんどん増えていきます。そうすることによって今まで以上に様々な加藤シゲアキさんが見ることができるのです。
 
加藤さんの変化は留まることを知りません。
 
 
 
という訳で「NEWSと変身アイテム」でした。まさかの7000字越えですって、奥さん。よく自分でも書けたなと思います。本当に書かなきゃいけないのは保健のレポートなのにね。そしてこれを書いていて思ったことはNEWSさん好き!!ということとジャニヲタって楽しい!!ということです。本当にただそれだけ。だから今日も私は彼らを応援し続け、ジャニヲタでい続けるんだろうと思います。
 

*1:ステッキのようなもの

*2:だからきっとこういう考察系の文章もアウトな気がするぞ……。

*3:決して馬鹿にしているわけではないです